豆乳と豆腐は何が違う?栄養や製造工程の違いをご紹介

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「豆腐」や「豆乳」は健康食としても有名で、日本ではなじみの深い食材です。それぞれ大豆から作られており、栄養素も豊富に含まれていますが、豆乳と豆腐の違いについて、実はあまり知られていません。

もともと豆腐は豆乳ににがり(凝固材)を入れて固めたものですから、固めているか、固めていないかの違いしかないと考える方は多いです。しかし栄養価で比較すると、明らかに大きな違いが出てきます。ここでは、豆腐と豆乳の栄養素の違いを、製造工程からさかのぼって解説していきましょう。

豆乳と豆腐の製造工程について

豆腐は豆乳を凝縮して作ったものですから、カロリー、タンパク質、脂質、炭水化物 そして食物繊維まで、栄養価で比較すると、ほとんどの項目で豆腐が上になります。しかし、栄養の摂取の仕方で見れば、豆乳の方が取りやすさ、食べやすさに違いが出てきます。

最初に製造工程から順を追って見ていきましょう。

まずは大豆を洗い、水に浸けます。これによって、大豆は水を吸って2~3倍の大きさに膨らみます。水を吸った大豆をミキサーで粉砕すると、「生呉」が出来上がります。

次に、生呉を鍋で火にかけて煮て、煮た生呉を濾します。濾して出来た液体が「豆乳」、残った固形物が「おから」です。これを豆腐にするには、豆乳をさらに75~80度まで温め、そこににがりや澄まし粉などの、いわゆる豆腐用凝固剤を入れて固めなければなりません。固まったものが「豆腐」になります。

 

「豆乳」にも種類がある?

豆乳にもいくつか種類があります。まず、大豆と水のみで製造されたもので、大豆固形分8%以上あるものが、無調整豆乳と呼ばれるものです。砂糖・食塩などの調味原料を加えて飲みやすく加工すると、調整豆乳と呼ばれます。さらに、大豆以外の調味原料や果汁・野菜汁・コーヒーなどの風味原料を加えて飲みやすくしたものが豆乳飲料です。

このように豆乳は製造工程の違いによって名称が変わります。一般的には無調整豆乳の段階の方が栄養価は高く、カリウムやレシチンなどが豊富です。しかし、人によっては「飲みにくく」感じるために、砂糖や塩、果汁などで調整し、その段階で新たな栄養素が加わっていきます。大豆本来の栄養価をそのまま残しているのは、前述したように無調整豆乳です。

 

豆乳が豆腐になると栄養価はどう変わる?

豆腐と豆乳に含まれる「たんぱく質」「脂質」「ビタミン」「イソフラボン」の4つの栄養価について比較しながら説明しましょう。

たんぱく質

「畑の牛肉」とも呼ばれるほど、豆腐には豊富なたんぱく質が含まれています。その量は無調整豆乳の約1.5~2倍ほど。また、一般的に絹ごし豆腐よりも木綿豆腐のほうがたんぱく質は多く含まれています。

脂質

脂質についても、豆乳よりも豆腐のほうが多く含まれています。100gあたりに含まれる量は、木綿豆腐が4.2g、絹ごし豆腐が3g、無調整豆乳が2g。ただし、豆乳でも調味原料や風味原料が加えられた調整豆乳や豆乳飲料は、これ以上に脂質が含まれているものも存在します。

ビタミン

大豆特有のビタミンで特筆すべきは、「ビタミンK」と「葉酸」です。ビタミンKは、骨や血管の健康維持につながるビタミンで、豆腐に多く含まれています。その量は無調整豆乳の約3倍。ちなみにビタミンKは脂溶性のため、油でいためたり揚げたりすると吸収率がアップします。

一方で、葉酸は無調整豆乳のほうが多く含まれています。葉酸は細胞を活性化させるために不可欠なビタミンで、胎児の発育な栄養素のため、妊娠前や妊娠中の女性に必要です。無調整豆乳にはこの葉酸が豆腐の2倍以上も含まれています。

 

今、注目されているイソフラボンの効用

化粧品やサプリメントなどでよく聞く大豆イソフラボンは、女性ホルモン「エストロゲン」に似た働きをする栄養素。女性に多いとされる更年期障害や乳がん、骨粗しょう症などの予防になると言われ、注目されている栄養素です。ただし、摂取しすぎると逆に女性ホルモンのバランスが乱れてしまうという副作用もあるので、取りすぎには注意しなければなりません。
内閣府の食品安全委員会が出している大豆イソフラボンの1日の摂取目安量の上限は、70~75mgとされています。イソフラボンを75mg取ろうとした場合、絹ごし豆腐であれば約1丁分(300g程度)、豆乳であれば約400ml分が目安とされています。

 

飲みやすさ、食べやすさと栄養摂取の違い

豆乳と豆腐はその見た目だけでなく、製造工程上から、栄養面においてもいろいろな変化が出てきます。どちらのほうが優れている、とは言い切れません。飲みやすさや食べやすさなど、それぞれの特徴を生かしながら、自身に足りない栄養素を摂取するために活用してみてください。


参考: