【飲食店の閑散期問題】どうすれば乗り切れる? 傾向と対策を考える

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飲食店において「閑散期」は、最大の経営課題といっても過言ではありません。来客が減る閑散期には売上が減少します。そのためそれぞれのお店で、独自の閑散期対策を講じています。ただ、「対策をしても効果が見られない」というところも少なくありません。
そこで今回は閑散期をどのようにとらえて、どのようにして乗り越えればよいのかをわかりやすく説明していきたいと思います。
閑散期は1月・2月・8月。なぜお客さんが来ないのか?
飲食店.COM(株式会社シンクロ・フード)の「飲食店の月別売上状況」調査では、売上の低い月のトップ3は「1月」「2月」「8月」となっています。
その理由として、1月・2月は年末年始後に支出をおさえようと財布の紐が固くなることが考えられます。また、この時期は外の気温が低く、どうしても外出を控えるようになるのも要因のひとつです。
一方、8月はお盆が大きく影響しています。お盆の期間は帰省や旅行などで人が大きく移動するために閑散期になります。2月・8月は一般に「ニッパチ」とも呼ばれ、飲食店にとっては永遠の課題といえるでしょう。
飲食店における閑散期の対策
それでは、閑散期に対してはどのような対応をするのがいいのでしょうか。ここでは来客が少ないからこそ、行うべき対策について解説していきたいと思います。
リピーターを大切にする
どのお店にも、何度も足を運んでくれるリピーターがいると思います。閑散期だからこそ、そういったリピーターを大切にする意識を持ちましょう。お客様との会話を楽しんだり、「いつもありがとうございます」と一言声をかけたりするだけでもお客さんに与える印象は違ってきます。今後も末永いお付き合いができるよう、常連さんには特に気をつかうのが基本対策です。
コストがあまりかからないSNSやDMなどで集客する
閑散期においては広告費をかけて販促をしても、十分な効果が期待できません。したがって、できるかぎりコストをかけない集客戦略が必要となります。SNSやダイレクトメールは低コストで情報発信ができるので、閑散期には強い味方になります。お客様にとって有益な情報を流して、来店を促しましょう。
普段は行わないイベントを開催する
普段は行わないようなイベントを企画するのもいいでしょう。飲食店であれば、料理教室や食べ比べ企画など気軽にできるものから、「食」の垣根を越えて音楽イベントや展示会などをやるのもいいかもしれません。今までとは違う客層へのアピールにもなり、新規客獲得につながる可能性もあります。
ターゲットを変えてアプローチしてみる
狙うターゲット層をあえて変えてみるのも方法のひとつです。たとえば、普段はあまり来ないファミリー層へのアプローチとして、子供向けメニューを期間限定で出してみる、「小学生以下無料」などのサービスを提供する。アイディア次第でできることはたくさん出てくるのではないでしょうか。
経費削減に努めて利益を最大化する
閑散期には「利益視点」に立つのも重要です。つまり、売上を伸ばすことに力を入れるだけではなく、コスト削減に努めて利益を最大化します。シフトの組み方を変えたり、仕入れの量を調整したりして、必要以上に経費がかからないよう気をつけましょう。
無理に対策をかけず、繁忙期への準備期間としてとらえることも大切
「外に出たくない」「余計な出費は避けたい」という人に来店してもらうのは、決して簡単なことでありません。そのため、発想の転換をして、閑散期を準備期間としてとらえることも選択肢のひとつ。忙しくて普段はできないような設備メンテナンスや休養に時間をあてるのもいいでしょう。「閑散期に英気を養って、繁忙期に稼ぐ」というふうに考えると精神的にも楽になるのではないでしょうか。
まとめ|閑散期はピンチにもチャンスにもなる
閑散期は、飲食店にとって非常にやっかいな問題です。しかしながら、お伝えしてきたように閑散期は考え方次第でピンチにもチャンスにもなりえます。休養が取れる、常連さんとゆっくり会話ができる、新たな客層にアプローチできると前向きにとらえ、閑散期をうまく乗り越えましょう。
参考: