飲食業界や宿泊業界はなぜ人手不足?その理由と解消するための対策

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少子高齢化の影響から、日本の産業では人手不足が叫ばれています。特に、深刻なのが飲食業界や宿泊業界です。そういった状況から、しわ寄せにより従業員一人当たりの負担が増え、仕事のきつさから辞めてしまう社員が後を絶ちません。そのせいで新人の育成にも手が回らず、利用客からのクレームが増え、売上が低下。解決策を見いだせないまま、悪循環に陥っているところも少なくないでしょう。人手不足は人件費率の高騰にもつながり、経営への影響が懸念されます。今回はそのような状況を打破するために、人手不足の理由と解決方法についてご紹介します。

飲食業界・宿泊業界の現状

農林水産省の統計データでも「宿泊業・飲食サービス業」の欠員率は、全産業の平均と比べても2倍以上高い数値です。「就職後3年目までの離職率」も他業種と比べて高くなっています。さらに、有効求人倍率においても全職種の平均値に比べ、調理スタッフやホールスタッフは3倍から4倍の数値です。飲食業界・宿泊業界は慢性的な人手不足に陥っているといえるでしょう。

イメージの悪さがぬぐえない

また、外食産業では特に労働環境の悪さが問題視されています。残業代未払い問題や深夜のワンオペ問題など、過酷な労働環境がニュースで取りざたされているため、就職希望者のイメージも悪いです。このような問題が、人手不足にさらなる拍車をかけているといえます。

飲食業界が人手不足の理由

特に飲食業界が人手不足の理由は、統計でも分かるように「忙しい」「休みが取れない」「給与が低い」など、労働環境が悪いことです。その要因としては、以下のような難しさも関係しています。

  • 年中無休や24時間営業などへの対応(シフトが組みづらい)
  • 客足に関係なく、従業員を一定数確保しておく必要がある(無駄な人件費が増える)
  • パート・アルバイトなど非正規雇用の従業員の割合が高く、人員が定着しない(常にスタッフが入れ替わるため、その都度教育が必要になる)

労働環境の改善を図ろうにも、経済的な余裕がなければできることは限られてしまいます。お金も人員も不足しているなかでは、悪循環に陥っていて「やりたくてもできない」というケースも珍しくないでしょう。ただ、何も手を打たないままでは何も改善されません。状況を変えるには、小さなことでも今できることから始める必要があります。

人手不足を解消するための方法

人手不足を解消するためには、「労働環境の改善」が必要です。それでは具体的に、どのような方法があるのかをご紹介しましょう。

業務時間の短縮や休日の増加

売上アップのために年中無休や24時間営業などを行っていることもあると思います。ただ、人手不足のなかで業務時間を増やしても、あまり効果は得られないどころか、場合によっては悪化の要因になってしまうでしょう。過剰な労働時間の制度自体を取りやめる、思い切って定休日を増やしてバランスをとるなどの対策が必要です。

パート・アルバイトなど非正規雇用の従業員にも福利厚生を充実

正社員はもちろん、アルバイトやパート社員にも有給や退職金といった正社員に近い福利厚生を提供するという方法です。現実的にはなかなか難しいかもしれませんが、実現すれば業界のなかではかなり好待遇に見えるでしょう。特にアルバイトやパート社員の依存度が高い飲食業界では、労働環境改善のためには必要な措置かもしれません。

従業員の都合に合わせた制度

「勤務時間が選べる」「短時間勤務が可能」「転勤なし」など、労働時間に融通が利く仕事場は働きやすいといえます。さまざまな都合で働きたくても働けない人は多いです。そういった人を柔軟な労働時間をうたうことで採用できれば、人手不足の解消に貢献するでしょう。通常の社員とは別に、働き方を限定した特別な社員制度を導入するという方法もあります。

設備投資

機械化、システム化、一部業務のアウトソーシングや半加工品の導入など、少人数のスタッフでも対応できるように環境を整備すれば、慢性的な人手不足は大幅に解決する可能性があります。ただし、大規模な設備投資にはまとまった資金が必要なので、資金調達は課題です。
機械化・省力化できる部分がないかチェックし、できる部分から環境を整備しましょう。

外国人の採用

日本で働きたいと考えている外国人は多いので、人手不足を補うために外国人の採用を検討してみるのもひとつです。ただし、外国人が日本で働くためには資格が必要であり、正規雇用の場合は少しハードルが高いので、その点は注意してください。

早めの対策が肝心!

悪循環に陥ったまま、「忙しくてそれどころじゃない」「まだ大丈夫」と、何も手を打たないままでいるのは危険です。人手不足を根本的に解決するためには、ある程度まとまった資金や時間が必要になるからです。「もう限界!」と感じたときにはすでに手遅れ……なんてことになりかねません。業界で生き残っていくために、忙しくても先のことを考え、早め早めの対策を行うことが大切です。

 

参考: